仙台市内で貸し切り忘年会が出来るお店。ジュ

2023/10/31 ブログ

　◎仙台フレンチ.シェフのブログ

【仙台駅】から東北大学の片平キャンパス方面（西南方向）に向かって徒歩17分。

仙台市地下鉄“東西線”【青葉通り一番町駅】から仙台高等裁判所方面（南西方向）に向かって徒歩６分。　

裏一番町、五橋通り沿い

光原社さんの向かい側、フランス国旗が飾ってある1階のお店

フランス家庭料理とワイン

【ラ・フルール・ド・スリジエ】

オーナーシェフの佐藤ふみひと

です。

今日も皆様のお役に立てる様に、精一杯やって参ります。

この出会いが、とても価値のある有意義な出会い、と感じていただけましたら幸いです。

ぜひ最後までお付き合い下さいませ。

本日も、改めまして『フランス料理の基本』についてのお話しをして参り、たいと思います。

そして今回ご紹介するのは、まさしくフランス料理の基本の『き』となる“フォン”についての解説です。

それでは参りましょう。

【ジュ】jus

今日、ホテルなどの組織的に大きいところは別として、比較的組織の小さい街場のレストランやビストロなどでは、フォンのことを『ジュjus 』と表現しているところが多いと感じます。

「フォン」と「ジュ」、この2つは同じものなのでしょうか？

フォンとは何かと問われれば、誰もがそれぞれの素材の「だし汁」であること、そして煮込み料理やソースのベースとして使われる事、と言う明確な定義付けができると思います。

ところがジュの場合は、ふと考え込まざる得ないのではないでしょうか。

過去の文献を読み返しても、ジュそのものは明らかにフォンと同じ意味の言葉になっていますが、ジュにはフォンと同じような明確な定義かついていないのです。

ただエスコフィエは、以下、多くのそれぞれの料理長の出す本の中では、だし汁をおしなべて「フォン」と呼んでいるのに対して、「マダム・サン・タンジュ」だけが『ジュ』と言う表現を一貫して使っている事は注目に値します。

この２つの本は、前者がプロ向けの料理書なのに対して、後者は家庭の主婦向けであると言う点が大きく異なっています。

したがって、エスコフィエはフォンの材料も「キログラム単位」で量を表すことが多いですが、「マダム・サン・タンジュ」は、せいぜい多くても１キログラム程度で量も少ないです。

そこから考えられるのは、フォンの多い少ないにかかわらず使われますが、１０は多分に少量で短時間に作るだし汁の場合に用いられると考えられます。

とは言え、量とか濃さには多少の違いがあったとしても、同じだし汁には違いは無いので、3と10の違いをして見出そうとすること自体があまり意味のないことのように思われます。

そうしたことよりも、「フォン」には「ジュ」とは違った意味で使われる場合があることの方を、認識しておいた方が良いでしょう。

それは、限りなくソースに近いものをジュと呼ぶことであります。

それらのほとんどは、主役の素材をローストしたものに添えられることが多く、他には子羊のアンクルート*１.などにも使われます。

これは料理と同じ素材の骨や、くず肉を色がつくようにルヴニール*２.し、ミルポア*３.と一緒にフォン(フォンと同じ意味のジュ)に加えて、多少凝縮するように煮詰めたもので、さらりとした中にも、コクと旨味を持たせて、ソースの役割をさせる液体であります。

*１. アンクルートとは、パイを細長く包んで焼いた料理です。

*２. ルヴニールとは、強火で加熱した油脂で材料を炒めて、表面全体を色付けることです。

*３. ミルポワとは、玉ねぎや人参、セロリ、ニンニクなどの香味野菜全般の事です。

以上、本日はここまでとなります。

今日も最後までお読み頂き、ありがとうございました。

次回もまた、ラフルールドスリジエのブログでお会いいたしましょう！(o^^o)

Au voir （オーヴォワール）

À bientôt （アビアント）

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